XMでは、同一口座内に限り両建て取引が認められています。
両建てとは、同一通貨ペアの売り・買いポジションを同時に保有する取引手法のことです。XMで両建てすると、大きな損失や強制ロスカットを回避できる可能性があります。
しかし、XMの両建てにはルールがあり、違反すると出金拒否や口座凍結などの重いペナルティが課せられてしまいます。
本記事では、XMの両建てのやり方や凍結しないためのルール、解除方法を解説します。ペナルティを受けないためにも、XMの両建てルールを理解してから取引を始めましょう。
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XMの両建て取引とは?
XMの両建てとは、同一通貨ペアの売り・買いポジションを同時に保有する取引手法のことです。売りポジションと買いポジションを同ロット保有すれば、含み益と含み損は相殺されるため、急激な価格変動に対するリスクヘッジになります。
ここでは、XMで認められている両建て取引やルールについて解説します。
同一口座内・同一通貨ペアのみ両建て可能
XMでは同一口座内・同一通貨ペアの両建てのみ認められています。
例えば、XMのスタンダード口座を開設して取引するとします。
- 1ロットでドル円の買い(ロング)エントリー
- 同じ口座内で1ロットのドル円の売り(ショート)エントリー
上記のように、同じ口座内で同じ通貨ペアの両建てをすることは可能です。両建てを上手く活用することで、損失をできる限り抑えて利益を最大限に伸ばすことができます。
XMの公式サイトでも両建てを認めている
XMの公式サイトでも両建てを認める記載があります。
両建て取引を認めていますか?
はい、認めています。すべての取引口座においてポジションを両建てしていただけますが、二つの異なる口座間での両建てはできません。両建ては、同じ銘柄で「買い」と「売り」両方のポジションを同時に保有した場合に成立します。
XMTrading ヘルプセンター
XMで両建てすることは問題ありません。ただし、同一口座内・同一通貨ペア以外の両建ては禁止されているのでご注意ください。
XMが両建て取引に禁止事項を設けている理由
XMが両建て取引に禁止事項を設けているのは、ゼロカットシステムを悪用した取引を防ぐためです。
ゼロカットシステムとは、急激な価格変動によって口座残高を上回る損失が発生した場合でも、FX業者がマイナス分を補填して口座残高をゼロにリセットするシステムです。
例えば、XM内の2つの口座間で両建てした状態で、急激な価格変動が発生するとどちらか一方の口座では大きな利益が発生します。もう一方の口座では最大でも口座残高分の損失となり、マイナス分はゼロカットシステムによってXMが補填します。
つまり、トレーダーはノーリスクで利益を獲得することが可能になってしまうのです。一方的な不利益が発生するリスクを回避するために、XMでは同一口座内の両建て以外を禁止しています。
XMで禁止されている両建て取引【ばれると口座凍結】
XMでは両建てを認めていますが、同一口座内・同一通貨ペアの両建て以外は禁止されています。
ここでは、XMで禁止されている両建てについて解説します。
XMの複数口座間の両建て取引
XMで禁止されている両建ての1つ目は、「XMの複数口座間の両建て取引」です。
XMでは1アカウントにつき最大8つまで追加口座を開設できますが、複数口座を使った両建ては禁止されています。例えば、XMで口座Aと口座Bを開設して運用するとします。
- A口座ではドル円の買い(ロング)ポジションを1ロット保有する
- B口座ではドル円の売り(ショート)ポジションを1ロット保有する
このように、XMの複数口座を使って両建てすることは規約違反です。複数口座を運用していたり、EA(自動売買システム)を運用していると、意図せず禁止行為を行なってしまう場合もあるのでご注意ください。
XMと他社業者間の両建て取引
XMで禁止されている両建ての2つ目は、「XMと他社業者間の両建て取引」です。
XMの口座と他のFX業者の口座を併用した両建ても禁止されています。国内FX業者・海外FX業者を問わず、全ての業者との両建てが禁止となります。
例えば、XMとFXGTの口座をそれぞれ開設して運用するとします。
- XMの口座ではドル円の買い(ロング)ポジションを1ロット保有する
- FXGTの口座ではドル円の売り(ショート)ポジションを1ロット保有する
このように、XMと他業者とまたいだ両建ては規約違反です。複数のFX業者を利用している場合は、保有中のポジションが意図せず両建て取引となってしまう可能性があるのでご注意ください。
複数人による組織的な両建て取引
XMで禁止されている両建ての3つ目は、「複数人による組織的な両建て取引」です。
XMでは自分以外の第三者とグループを組み、複数口座を開設して両建てを行うことは禁止されています。例えば、友人と口裏を合わせて複数口座を開設したとします。
- 自分はドル円の買い(ロング)ポジションを1ロット保有する
- 友人はドル円の売り(ショート)ポジションを1ロット保有する
このように、複数人による組織的な両建ては規約違反です。なお、たまたま友人と反対のポジションを保有している程度では問題になりません。
しかし、明らかに不自然な利益が発生している場合など、XMが組織的な両建てと判断した場合は禁止取引とみなされ、ペナルティの対象となるのでご注意ください。
XMで禁止されている両建てがばれるとペナルティの対象
- 口座凍結
- 出金拒否
- 利益の没収
XMで禁止されている両建て取引がばれるとペナルティの対象となります。禁止されていると知らず、悪意なく規約違反の両建てを行なったとしてもペナルティの対象です。
口座が凍結されると、会員ページや取引プラットフォームへのログインができなくなるだけでなく、ボーナスやXMポイントも全て消滅してしまいます。
規約違反で口座凍結されると最悪の場合、もう二度とXMを利用できなくなる可能性もあります。
XMで両建て取引を行うメリット
XMで両建て取引すると上記のようなメリットがあります。1つずつ見ていきましょう。
必要証拠金が0になる
XMで両建て取引を行うメリット1つ目は、「必要証拠金が0になる」ことです。
XMではFX通貨ペア、金および銀については同一口座内で両建てを行うとポジションの必要証拠金は0となります。他の海外FX業者では両建て取引に証拠金を必要とする場合がありますが、XMでは必要証拠金が不要です。
必要証拠金が0というのは、ポジションを持っていない状態と同じです。証拠金に余裕ができるので、新たにポジションを持つこともできます。
ただし、XMで必要証拠金が不要となるのは、あくまでも同ロットでの両建て取引のみです。異なるロット数で両建て取引を行なった場合、必要証拠金が発生するのでご注意ください。
ポジションを保有したまま相場状況を様子見できる
XMで両建て取引を行うメリット2つ目は、「ポジションを保有したまま相場状況を様子見できる」ことです。
XMで両建てすることで含み損益が固定されるため、ポジションを保有したまま相場の様子見ができます。価格が上がっても下がっても、それぞれのポジションの利益と損失が同じ額だけ動くからです。
ポジションを決済したのと同じ状況となるため、相場状況を見極める時間が確保できます。
特に乱高下が大きく予測しづらい相場状況では両建てを行い、一度落ち着いて今後のトレード戦略を練ることが大切です。
強制ロスカットを回避できる
XMで両建て取引を行うメリット3つ目は、「強制ロスカットを回避できる」ことです。
XMではロスカット水準が20%に設定されています。つまり、含み損が拡大して証拠金維持率が20%を下回ると強制決済されてしまいます。
しかし、両建てすることで必要証拠金が0になり、証拠金維持率も固定されます。そのため、価格が上がっても下がっても強制ロスカットを回避することができるのです。
特にハイレバトレードする方は、強制ロスカットを一時的に回避する手段として両建てが有効です。
XMポイント(XMP)が往復分獲得できる
XMで両建て取引を行うメリット4つ目は、「XMポイント(XMP)が往復分獲得できる」ことです。
XMポイント(XMP)とは、取引量に応じて獲得できるXM独自のポイントのことです。1ロット取引ごとにXMポイントが貯まり、貯まったポイントはボーナスや現金と交換できます。
このXMポイントは、両建てすることで買いと売りの両方のポジション分が貯まります。損失リスクを抑えながらお得にポイントを貯められるのでおすすめです。
ただし、XMポイント獲得を目的に、意図的に両建てを繰り返す行為は規約違反となるのでご注意ください。
長期・短期トレードを同時にできる
XMで両建て取引を行うメリット5つ目は、「長期・短期トレードを同時にできる」ことです。
XMで両建てを活用すれば、保有時間の異なる取引を同時進行で行えます。
例えば、スイングトレードでドル円の買いポジションを持っているとします。この時、短期的に下落することが予想される場面では、スキャルピングで売りポジションを持つことも可能です。
スキャルピングやデイトレード、スイングトレードなど、異なる取引手法を組み合わせることで、より大きな利益を獲得するチャンスを得ることができます。
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XMの両建て取引方法・やり方
ここでは、XMの両建て取引方法や両建てポジションを解除する手順を紹介します。
両建てのやり方・注文方法【パソコン版】
両建てのやり方・注文方法【パソコン版】
まずは、両建てしたい通貨ペアのチャートを表示させます。
MT4・MT5の画面左にある「気配値表示」から、通貨ペアの上で右クリックし、「チャート表示」を選択してください。
チャートを表示させたら、MT4・MT5の上部にある「新規注文」からエントリーします。「成行買い」もしくは「成行売り」のどちらかでエントリーしてください。
続いて、先ほどと同じ手順で反対のポジションをエントリーします。
以上で両建て完了です。
MT4・MT5の画面下にある「ターミナル」→「取引」を選択し、売りと買いの両方のポジションがエントリーできていることを確認してください。
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両建てのやり方・注文方法【スマホ版】
両建てのやり方・注文方法【スマホ版】
まずは、両建てしたい通貨ペアのチャートを表示させます。
画面下の「気配値」タブを選択した上で、表示させたい通貨ペアを長押し→「チャート」をタップしてください。
チャートが表示されたら、右上にある「トレード」をタップしてください。
上の写真のようなエントリー画面が表示されるので、「成行買い」もしくは「成行売り」をタップして、新規エントリーしてください。
エントリー後、先ほどと同じ手順で反対のポジションをエントリーします。
以上で両建て完了です。
画面下の「トレード」をタップし、売りと買いの両方のポジションがエントリーできていることを確認してください。
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両建てポジションを解除する手順
両建てポジションを解除する手順
まずは、MT4・MT5内のターミナルで両建てを解除したいポジションの上で右クリックします。
上の写真のようなメニューが開くので「注文変更または取消」をクリックしましょう。
上の写真のような画面が開いたら「注文種別」のタブをクリックし、メニューの中から「両建て解除:通貨ペアを指定」を選択してください。
最後に解除したい通貨ペアであることを確認した上で、問題なければ「複数決済」をクリックしましょう。
以上で両建てポジションの解除が完了です。
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XMの両建て取引のデメリット・注意点
ここでは、XMの両建て取引のデメリット・注意点を6つ紹介します。
取引コストが2倍になる
XMの両建て取引のデメリット1つ目は、「取引コストが2倍になる」ことです。
両建てでは売りと買いで2回ポジションを建てます。つまり、両建て時にかかるコストは通常取引の2倍です。
両建ては基本的にリスクヘッジのために活用されますが、取引回数を重ねるほど取引コストの負担が大きくなります。
手数料負けしないためにも、決済のタイミングには注意が必要です。
通貨ペアによってはマイナススワップが発生する
XMの両建て取引のデメリット2つ目は、「通貨ペアによってはマイナススワップが発生する」ことです。
XMで日をまたいでポジションを保有すると、通貨間の金利差による調整損益の「スワップポイント」が毎日発生します。XMで提供している通貨ペアは、プラススワップよりもマイナススワップの方が大きいものも多いです。
例えば、ドル円を1ロット保有している時に、発生するスワップポイントは以下の通りです。
売り・買い | スワップポイント |
---|---|
売りスワップ | -29.05(-2,905円) |
買いスワップ | 12.0(1,200円) |
両建て取引では価格変動による損益は固定できるものの、ポジションを保有している限りマイナススワップによる損失が膨らむ可能性があります。XMの両建ては長期トレードには向いていないので注意しましょう。
両建ては同時に解除しないと証拠金が必要になる
XMの両建て取引のデメリット3つ目は、「両建ては同時に解除しないと証拠金が必要になる」ことです。
XMでは両建てポジションを保有している間は必要証拠金が0になります。つまり、1円も使わずにポジションを保有できます。
この両建てポジションは同時に決済すれば証拠金を全く使いません。しかし、ポジションを片方ずつ決済すると証拠金が必要になります。
特に証拠金維持率が20%付近で両建てした場合、含み益のポジションを決済したのと同時に、含み損のポジションがロスカットされてしまいます。含み損が大きい場合は、必ず同時に両建てを解除するようにしましょう。
両建てしても強制ロスカットされるリスクがある
XMの両建て取引のデメリット4つ目は、「両建てしても強制ロスカットされるリスクがある」ことです。
両建てすれば損益は固定され、証拠金は0になります。そのため、価格が上がっても下がっても強制ロスカットが執行されることはありません。
しかし、例外としてXMで両建てしていても強制ロスカットが執行されるケースがあります。
- 市場の動向によりスプレッドが広がり、有効証拠金がマイナスに転じたとき
- マイナススワップの支払いがかさみ、有効証拠金がマイナスに転じた時
両建ては損益が変動しないため、ポジションが塩漬けになることも多いです。価格変動によって含み損が拡大することはないですが、マイナススワップによって損失が膨らむ可能性があることは頭に入れておきましょう。
経済指標発表時の両建てはリスクがある
XMの両建て取引のデメリット5つ目は、「経済指標発表時の両建てはリスクがある」ことです。
両建て取引では、売りと買いの2つのポジションを保有することになるため、両建てが上手く機能しないと損失も通常の2倍になります。特に重要な経済指標発表時は相場が荒れやすいため、損失が大きくなりロスカットされる可能性も高まります。
レンジ相場など相場が落ち着いている時の両建てはメリットが多い一方で、相場が大きく乱高下している時の両建てはリスクが大きいので注意が必要です。
XMで両建てをする際は、相場状況を常に注視しておくことが大切です。
EA利用時は複数口座間の両建てにならないように注意する
XMの両建て取引のデメリット6つ目は、「EA利用時は複数口座間の両建てにならないように注意する」ことです。
XMでは、複数口座でEA(自動売買システム)を稼働しても問題ありません。しかし、複数口座での両建てをすると、規約違反になるので注意が必要です。
- 口座AのEAでドル円の買い(ロング)エントリー
- 口座BのEAでドル円の売り(ショート)エントリー
EAは自動で取引を行うため、知らない間に規約違反に該当してしまうことが多いです。
特に複数口座を使って運用する場合は、複数口座間の両建てに該当しないように、常にポジションを確認しましょう。
XMの両建て取引に関するよくある質問
XMの両建てまとめ
本記事では、XMの両建てのやり方や凍結しないためのルール、解除方法を解説してきました。
XMでは同一口座内の両建てのみ認められています。両建てが上手くいくと、大きな損失や強制ロスカットを回避できる可能性があります。
しかし、禁止された方法で両建てすると、出金拒否や口座凍結などのペナルティが課せられるので注意が必要です。禁止されていると知らず、悪意なく規約違反の両建てを行なったとしてもペナルティの対象です。
XMの両建てルールを理解した上で、最初は小さいロットで両建て取引を試してみましょう。
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